ニック・ファジーカスが日本代表になると
ニック・ファジーカスが日本人に!!!
全く帰化申請しているというウワサを耳にしていなかったので衝撃的でした。4月末に発表し即時登録変更されチャンピオンシップからの帰化枠ということも驚きでした。
アイラ・ブラウン vs ニック・ファジーカス
まだまだ完全に帰化選手が入れ替わったわけではありませんが、アジア地区1次地区予選のメンバーとしては入れ替わっているので、2017-18シーズンのデータから2人を比較してみます。
Name | ニック・ファジーカス | アイラ・ブラウン | 差 |
---|---|---|---|
HEIGHT | 210cm | 193cm | 17cm |
WEIGHT | 111kg | 105kg | 6kg |
AGE | 33歳 | 35歳 | 2歳 |
MIN | 1794:16 | 1722:11 | 72:05 |
MINPG | 29:54 | 28:42 | 1:12 |
PTS | 1517 | 674 | 843 |
PPG | 25.3 | 11.2 | 14.1 |
FGM | 577 | 254 | 323 |
FGA | 1043 | 518 | 525 |
FG% | 55.30% | 49.00% | 6.30% |
「バスケはサイズじゃない」という話がありますが、実際のところどうでしょう!?ポジションやチーム内の役割によってはスピードや正確性が求められるなどありますが、インサイドの選手にとって身長というのは大きな武器の1つであることは間違いないと思います。仮に2人の最高到達点が同じだった場合、身長差プラスそれに大きく影響する腕を挙げた高さ分を補う必要もあります。それが疲労の溜まった来る試合の終盤であろうと、助走が短かくてもです。
17cmの身長差はファジーカスに高さで大きな分があり、体重が6kgしか違わないということはアイラ・ブラウンの当たり負けしにくい体という考え方もできます。
ニック・ファジーカスは2016-17シーズン得点王で、2017-18シーズンもガードナーに次ぐ2位でありB.Leagueで最もPtを稼いでいる男であることは分かっていました。一方でアイラ・ブラウンが出場時間が変わらないにもかかわらうPtは半分以下であることは意外でした。速攻からのダンクが取り上げられるので得点シーンのインパクトが強いからかもしれません。それにしても得点力だけで14点も差があるのは大きな違いです。
Name | ニック・ファジーカス | アイラ・ブラウン | 差 |
---|---|---|---|
FTM | 301 | 105 | 196 |
FTA | 356 | 171 | 185 |
FT% | 84.60% | 61.40% | 23.20% |
FD | 289 | 169 | 120 |
ニック・ファジーカスの非ファウルはリーグ全体でも5位と多く、そのままFT試投数の多さにつながっています。インサイドの選手でFT成功確率61.40%というのは痛いところです。2/22横浜国際プールでの台北戦残り8秒の悪夢が過ります。
Name | ニック・ファジーカス | アイラ・ブラウン | 差 |
---|---|---|---|
OR | 125 | 119 | 6 |
DR | 531 | 304 | 227 |
TR | 656 | 423 | 233 |
RPG | 10.9 | 7.1 | 3.8 |
2017-18シーズンのリバウンド王ニック・ファジーカスに対してアイラ・ブラウンもオフェンスリバウンドではほぼ差がないです。しかしこのスタッツはニック・ファジーカスが17位、アイラ・ブラウンが21位とどちらもあまり高い水準ではないようです。
一方でニック・ファジーカスのディフェンスリバウンドの数は他選手に100本以上の差をつけてダントツの1位です。この要因として彼は速攻で最前線を走ることもなく、アウトサイドの選手を追うことも少ないので、ゴール下でしっかりとリバウンドを取ることに専念していることが考えられます。リバウンドを取った後に正確なタッチダウンパスが出せる強い肩も魅力です。
強引なまとめ
身もふたもないですが、ニック・ファジーカスはB.Leagueにおいても屈指のセンターであることは明らかなので、日本代表になってくれたことは大きなプラスになることはデータを見ずとも分かっていましたが、ちょっとだけ特徴とアイラ・ブラウンとの違いも分かりました。
日本代表になれなかったかも?
そんなニック・ファジーカスの帰化は当然ながら日本代表入も視野に入れてたとは思いますが、彼はNBA歴もありアンダーカテゴリとは言えアメリカ代表歴もあったので、規約で他国(日本)の代表にはなれないかも...そこでアメリカバスケットボール協会にお伺いを立てたという経緯があったようです。
ニック・ファジーカス選手の日本代表入りについて。
— 小永吉陽子 Yoko Takeda (@y_takefield) June 11, 2018
「日本人としてプレーしたい」という本人の決断はうれしいかぎり。ただ、ファジーカス選手は2005年にU21世界選手権(ヤングメン=現在廃止)にアメリカ代表として出場しているため、FIBAの規定ではアメリカ以外の代表になることができない。(続)
(余談)帰化選手と言えば...
国際大会に出る機会が少なく、日本代表としての活動情報が探しきれませんでした。